適度な運動が認知症予防になる?

 50歳~60歳代後半以降、中等度の身体活動(早歩き、登山、エアロビクス、筋力トレーニング、水泳など)を頻度には拘わらず続けた場合、男女共に認知症の発症の危険を低下させると言われています。
 例えば、ウォーキングより強い運動を週のうち3回以上すると認知症の発症リスクを下げることになり、余暇活動を通して消費したカロリーの量よりも実施した種類が多いほど、認知症の発症の危険度は下るようです。
 ウォーキングやジョギングなどによる有酸素運動を週に3回以上行い、一週間の合計運動時間として150分以上を目標とすることが推奨されています。
 ウォーキングやジョギング等による有酸素運動は、脳血流量の増大や血管の新生を促し、認知症の予防に関与すると考えられ、動物実験では身体活動の増加は、海馬のアミロイド蛋白の沈着抑制、Aβ蛋白分解酵素(ネプリライエン)の活性亢進、脳内由来神経栄養因子(BDNF)の遺伝子発現などに関与することが示されてきています。