大人の筋活について

 筋肉は人のあらゆる行動に欠かせないものですが、それを動かしているのは脳です。最近では、筋肉から様々な臓器に働きかける生理活性物質(マイオカイン)が分泌されることが注目されているようです。その生理活性物質の一つがBDNF(脳由来神経栄養因子)です。脳で学習や記憶を司る海馬を活性化し、認知症の予防や改善につながることが知られています。
 筋肉は25歳や30歳ごろから徐々に減っていくようですね。速筋と言われる筋肉が加齢によって減りやすく、それを鍛えていくことが大事だそうで、従来は、大きな負荷をかけないと速筋は鍛えられないと考えられていたようですが、最近では軽い負荷でもスピードを早くすると鍛えられることが分かってきたそうです。筋トレは苦手という方も階段利用をするとか、座っている時間をできるだけ少なくするとか、座ってテレビを見ながら足踏みをする等、生活の中でしっかり体を動かすことが大事ということですね。

<参考文献>
”京大のキンニク先生”こと森谷敏夫京都大学名誉教授の話(「美感遊創」サントリーウェルネス発行)