日本的食生活と運動のススメ

 日本的食事とは主食が米飯を中心とした食事のことです。
 最近ダイエットのための糖質制限が好まれていますが、この制限により確かに体重は落ちるものの、体内の水分が急激に減少するだけではなく、時とともに元に戻ることが多いと言われています。
 また、ダイエットすることで心理的に負担があり、抑うつ状態やイライラなど心理面で悪影響を生じることも多いとも言われています。とくに、高齢者の糖質制限は、寝たきりにつながる危険もあり、サルコペニアやフレイル(虚弱)、更には認知機能の低下にも影響するという指摘もあります。
 良い日本食を摂ることは、ごはんと魚や肉などのタンパク質、更に野菜や海藻などから、それぞれビタミンやミネラルを摂ることも必要です。とくに、高齢になるとタンパク質をしっかり摂取することが必要で、運動も認知機能の維持に貢献すると思われます。
 脳では栄養となる脳由来神経栄養因子(BDNF)が作られることが大事です。脳には大脳辺縁系にある海馬という記憶を司る器官があり、高齢になると縮んでくるようですが、有酸素運動が空間記憶能力を増やすとも言われています。BDNFを増やすためにも、栄養になるタンパク質などを適切に摂取すること、そして運動をすることが大切だと思われます。