漢方薬の八味地黄丸を日本酒で飲む?

 八味地黄丸は特に夜間頻尿に効果があるとされています。しかし、服用後、生薬に地黄が多く含まれており、その粘稠性、湿潤性のために胃にもたれやすいとも言われているようです。
 普通は、他の漢方薬と同じように温湯で服用するのですが、原典の「金匱要略」ではお酒で飲むように指示されており、お酒で飲むと胃の不快感を起こさないことが多いようです。
 日本酒15mlに温湯15mlを加えて薄め、温かい状態で八味地黄丸を服用すると、適量のアルコールでよく吸収もされ、胃もたれしなくなるようです。日本酒が嫌いな方はウィスキーやワインを薄めて飲むという方法もあるようです。また、お酒ではなく通常通りに飲む場合は、食間ではなく食後1時間後ぐらいに服用するのが胃もたれしない第二の対策と言われており、胃腸の弱い方は八味地黄丸に六君子湯エキス末2.0gを加える方法もあるようです。

<参考文献>
「質疑応答 漢方Q&A」日本医事新報社 矢数道明先生著