免疫と白血球

 免疫はその人のこころの具合と深い関係があります。ストレスの多い生活を送っていると自然に免疫力が低下していきます。
 私たちの体は交感神経と副交感神経という2つの自律神経に支配されていますが、交感神経は体を緊張させる働きがあり、副交感神経は体をリラックスさせる働きがあります。この2つの自律神経が体を病気から守る白血球の働きを調整しているのです。
 白血球は血液中の細胞成分の一つですが、交感神経と副交感神経がバランス良く働いているときには、白血球も良い状態で免疫力が高い状態にありますが、交感神経が過度に緊張すると白血球中の顆粒球という細胞成分が増加して、この増加によって自分自身の細胞を傷つけてしまいます。この顆粒球を増やす原因となるのがストレスなのです。また、逆に副交感神経が優位になると血液中のリンパ球が増え、この状態は免疫力が高くて良い状態なのですが、リンパ球が増えすぎた状態が継続するとアレルギー疾患などを起こすことになります。リンパ球は食べ過ぎや運動不足などが原因で、過剰に増加します。
 すなわち、ストレスを溜め過ぎず、過食や運動不足にならないようにすると、自律神経のバランスが保たれて免疫力の向上につながることになるのです。

<参考文献>
「自律神経と免疫の法則: 体調と免疫のメカニズム」三和書籍 安保徹先生著