ビタミンB群とうつ病。葉酸とビタミンB群
葉酸とビタミンB12はうつ病の方では血中濃度が低いことが判っており、葉酸の低下が補われると抗うつ薬の反応性も高くなるといわれています。葉酸やビタミンB12が欠乏していると、高ホモシスチン血症になることが知られていて(ホモシスチンはアミノ酸の一種)、うつ病の方では血中ホモシスチン濃度が高いという報告があります。高ホモシスチン血症は酸化ストレスを生じ、血管内皮細胞を障害する作用や血栓形成促進作用を持つとされています。このために、アルツハイマー病のリスクを高める可能性も指摘されており、その他に、ノルアドレナリンやドーパミン、セロトニン等のモノアミンを減少させるということも報告されています。
葉酸、ビタミンB12のほかに、ビタミンB6などもホモシスチンを減少させるなどが報告されていて、ビタミンB群の摂取が有効であるといえましょう。
<参考文献>
「精神疾患の脳科学講義」(金剛出版) 帝京大学医学部附属病院 功刀浩先生著
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