うつ病と鉄欠乏

 食事の中で鉄分が不足することで鉄欠乏性貧血になることは良くわかっていますが、うつ病になるリスクも意外と高くなることがわかってきています。鉄分不足により疲れやすい、イライラする、集中力低下などが認められいる。妊娠中に鉄需要が高まることのほか、出産時の出血があるため、お産後に鉄不足になって不思議でないですが、2011年の研究発表で、スペインの妊婦729人のうち65人が産後32週までにうつ病発症が認められたようで、出産後48時間後の血清フェリチン値と産後うつ病の発症に強い関連性が認められたそうです。フェリチン値が低かった人たちが、そうでない人たちに比べて、発症リスクが3.7倍あったと言われています。
 ただし、鉄欠乏は鉄剤使用によって速やかに改善するのですが、うつ病も治るのかというと、そう簡単にはいかない場合がむしろ多いそうです。

<参考文献>
「こころに効く精神栄養学」(女子栄養大学出版部発行)功刀浩 帝京大学医学部精神神経科学主任教授 著